WORKS
リアリティと非日常が交錯する観光体験酒蔵を創る
賀茂鶴酒造 1号蔵内装リニューアル
- 賀茂鶴ブランドを知ってもらい、ファンを増やすために
- 賀茂鶴酒造様は、東広島市西条にある老舗の酒造メーカーです。
西条は灘・伏見と並び称される銘醸地として知られ、西条駅駅近くの酒蔵通りでは徒歩圏内で7社の蔵元が醸造を続けています。
観光に訪れる方も多く、毎年10月に行われる酒まつりは20万人以上が集まるほどの賑わいです。
既存のお客様に恵まれる一方「新たな層に賀茂鶴ブランドを知ってもらい、ファンを増やしていきたい」という想いから、直売所の改装を計画。
交通アクセスが良く足を運びやすい一号蔵を改装し、現在の直売所を移設。売り場を広げて商品数を増やすと共に、酒造りの工程を分かりやすく見てもらえるような施設を作るため、内装デザインのご相談をいただきました。
- 店舗を通じ、ブランドの価値を体感するデザイン
- シュンビンの店舗デザインが大切にするのは、ブランドや商品が持つ独自の価値を見つめ直し、店舗の造りや雰囲気を通じてその魅力をユーザーに体感してもらうことです。
今回の賀茂鶴様の内装デザインでは、大きく3つのポイントに焦点を置きました。
1.蔵に眠っていた道具を活用し、新たな価値を生み出す
使っていない大きな木桶や麹蓋、看板などを再利用し、モノを通して歴史を体感いただく
2.お酒造りの一連の流れを体験出来る展示コーナー
蒸米、麹作り、搾りといったお酒造りの一連の流れを分かりやすく解説する展示物
3.思わず買いたくなる売り場
オリジナルの什器を作成し、「売りたい商品」が買いたくなる店内レイアウト
有料カウンターバーでの接客を通し、お酒の価値や賀茂鶴様の文化を伝えられる仕組み
- 記憶に残るデザインと自然な導線作りで、想定以上の集客に
- 当社は酒蔵様とのお付き合いが多く、古い建物のリノベーションを得意としています。
賀茂鶴酒造様の蔵は白壁が大変美しく、その中でも最も歴史がある一号蔵を改装させていただくことに大変な喜びと、それ以上の責任を感じました。
目指したのは、外観に負けない記憶に残る内装デザインと、お客様がストレスを感じない自然な導線作り。
実際に使われていたものを活用し、模型や見本では得られないリアリティとその大きさがもたらす非日常感を味わえるのが特長です。
蔵に眠るものたちを会社の歴史を語る大切な資産と捉え、価値を活かすことも、当社が得意とするところです。
賀茂鶴酒造様には、公開前から旅行会社様からの事前視察の問い合わせが多数ありました。
公開後には想定以上の集客・売上増加となり、「西条観光の目玉として、多くのお客様に来ていただいている」と、大変喜んでいただきました。
さらに、注目が集まったことで社内活性化の効果も。
「今後さらに認知を広め、スタッフのオペレーション向上、商品構成の充実でよりよい施設を目指していきます」と、意欲的なお言葉を頂いています。
- ARCHITECTURAL DESIGNER:
- Osamu Tsuchino