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魚三楼 トータルブランディング

創業250余年、京都の老舗料亭を次の世代へつなぐために

魚三楼 トータルブランディング

「魚三楼」ブランドを活かし、ユーザーの若返りを狙うブランディング
魚三楼様は、京都・伏見で250年以上の歴史を重ねた料亭です。
建物には鳥羽伏見の戦いの跡が残るなど、歴史的にも貴重な老舗です。

ミシュランから星を獲得したこともある一方、社会情勢によって親戚の集まりや法事、接待の減少など大きな影響を受け、魚三楼の味を次の世代へ繋いでいくためにも、新しい事業の柱を必要とされていました。
「魚三楼」というブランドを活かした事業展開のご相談を受け、まずはお客様の強みを活かせるポイント、打ち出したい価値を明確にするために「ブランド戦略会議」を実施しました。
新しい料亭の楽しさを消費者へ
ブランド戦略会議を経て導き出した方向性は、「新しい料亭の楽しさを提供するお店」。
メインのターゲット層も今までの60代、70代のお客様だけでなく、40代〜50代の若い世代のご来店を目標に。
その想いを実現するため、ロゴをこれからの「魚三楼」を象徴するデザインにリニューアルしました。

コロナウィルスの感染拡大が始まった時期だったため、オンラインショップを立ち上げ、今までにない新しい料亭の味を自宅で味わっていただくための商品を販売していくことにしました。
「ぷりん」や「おでん」、「焚き物」など、料亭では出てこないメニューを商品化。
またコロナ禍でお店に来れない方、お祝いごとができない方に、自宅にいながら料亭の雰囲気を楽しめる「会席セット」や「お食い初めセット」などを提案し、商品化しました。
料亭の魅力を発信し続ける
新たなロゴは、歴史を感じられるよう魚三楼の家紋をモチーフに、3匹の魚が川を泳いでいる姿、さらに漢数字の「三」にも見えるようデザインしました。
このロゴは「日本タイポグラフィー年鑑2021」のロゴタイプ・シンボルマーク部門 ベストワークを受賞し、魚三楼様にも大変喜んでいただきました。

オンラインショップは、緊急事態宣言でお店の営業が限定される中、「料亭の味を自宅で食べたい」「大人数でのお祝いはできないが、少人数で美味しい料理を食べたい」「料亭が本気でつくるプリンを食べたい」など、想定していたニーズを掴み順調に成長。
想定していた40~50代だけでなく30~40代の方からのご注文も増え、「魚三楼の味を次の世代につないでいく」という目標が形になりつつあります。

今後も継続的な商品開発、さらに百貨店などへの外注販売を拡大し、オンライン・オフラインの両面で事業成長できるよう伴走させていただきます。
PRODUCER:
Nobuyuki Muro
PLANNER:
Rina Yatsugaki / Taishi Fujimoto
DESIGNER:
Hisamichi Kasai
WEB DIRECTOR:
Hisashi Kobayashi