PRESIDENT BLOG
先日、P&Gのブランディングについて興味があり、本などを探していたのですが、古い本しかなくて、代わりに動画が2つあったので拝見しました。
1つめは、P&Gジャパンの社長の方のインタビューです。これは私本当に目が覚めましたね。社長は、チェコの方らしいのですが、逆に客観的に日本市場を見れるのかなと思いました。
この20~30年、日本が世界経済の発展についていっていない。借金が多いし、少子高齢化社会が進んでいる。また、一番の問題は、そのような状況ですが、高齢化社会のせいなのか、変化を恐れる傾向が顕著であり、変われないようになっているということ。
特にコロナ後、日本はもうだめだなと思うようにどうしてもなってしまっていました。もちろん、全部がダメというわけではなく、個々の世界を相手にしている企業などはいいところもあるでしょうが、国としては中々活路が見いだせないのではと思っていました。
しかし、そのP&Gの社長は、「日本の消費者は質が高いので、そこで成功したブランドをアジアに輸出する」「今までよりも生活者の質をよくすることで高く売る」と言ってられました。現にパンパースなどはそうなっていて、P&Gジャパンとしても、その社長になってから売上が倍になっているというんですね。
私は、これだなと思いました。日本の市場は時間が先に進んでいるわけですから、先が見えているとも言えます。日本の消費者に受け入れられるということは他の国にも受け入れられる可能性が高まる。そう考えれば、日本市場も捨てたものではないとなります。このことは、今後、我々がビジネスを考える上でも大変重要なところだと思います。
2つめは、ブランディングとDX(デジタルトランスフォーメーション)という演題で、P&Gのブランドマネージャーの人が講演をされていたものでした。まず、DXとは何か?ということですが、ITの浸透が人々の生活をより善き方向に変化させるということです。確かにそうですね。最近のITの進歩とこれから起こる未来像は、まさしく私が小さいころに見ていたSFの世界ですし、今のZ世代はそれが当たり前として育ってきている世代で、大きく生活が変化していくだろうと思います。
ただ、ブランディングの大義は変わらない、むしろ、それを達成するための手段としてDXを考えるというのは、まったく同感です。理念と手法をごっちゃにしてはいけないということだと思います。本を探していましたが、結局YouTubeという動画にいきついたのも、これもそういうことですもんね。