PRESIDENT BLOG

2023.06.26 経営のこと

属人化について

先日、顧客とブランディングのワークをしているときに、その会社の強みでもあり弱みでもある点として、仕入・販売を同じ人がやっているので、スピーディで効果的なことができる反面、属人化している面があるという話をされていました。

この属人化しているが現在の時点では、この方法を選んでいるというところにこのトップの方のクレバーさがあるなあと思って聞いていました。つまり、その欠点を理解しつつも、組織の発展段階として、それを選択しているということがわかるからです。

ワークが終わってからの懇親会で、そのトップの方にも話したんですが、実は弊社もまったく同じことをしていて、それが仕入れと販売を分けた時があったんです。それを解消するキッカケはアメーバ経営という管理会計をいれたことです。

もちろん、仕入と販売を一緒の人がすることで得られていた強みは弱まるわけですが、それをしないと発展が削がれる面の方が多いと判断したからです。その時点では。それは何かというと、まさしく属人化ということです。

仕入と販売を両方してしまうと、その人しかわからないという状況をつくってしまいます。また、顧客も会社でなく、その人についてしまいます。値段もコントロールしやすいので、低価格で、値決めしてしてしまい、会社の利益も損なうリスクも高まっていきます。

もうひとつは、この属人化が持つ副作用です。これが、結構、大変でして、それはなぜかというと、ある意味、既得権益化してしまうからです。その人しかできないという状況をつくると。

この顧客だけでなく、経営塾の仲間の相談を受けるときも、結構、この属人化が原因になっている悩みというのが多い気がします。
(属人化が原因というのもわかってられない例も多いですが・・)これを解消するのは、やはり、トップの方針が、一番大事だと思います。属人化は悪なんだという、そのために、公私の区別をしてガラス張り経営にしていることが効いてきます。

自分も属人化していませんし、自分の都合とか、自分の好き嫌いで仕事していないというのを示すということですね。それが大前提としてあって、それからは、社員に、その大事さを理解していただくということですね。

それができたら、システム化ですかね。ここのマインド部分がないのに、システム化すると、必ず、既得権益が残るようなものになるので、注意が必要かなと思います。なぜなら、既得権益は、その権益を削ろうとするとき、妥協がはいるからです。この属人化というのは、強烈な副作用があることを理解し、運用を慎重にすべきだと思っています。