PRESIDENT BLOG

2023.05.29 その他

闘争心とアドレナリンの関係

私は、事業において闘争心が必要だと思っています。事業をしていると色々な苦難や誘惑があります。それを勇気をもって対応していく、それに闘争心がいります。

闘争心は、アドレナリンという副腎髄質から分泌されるホルモンとの関係を考えることで整理がつきやすくなります。アドレナリンは、緊急時に恐怖、ストレスに対応する為に血液と酸素が体の組織により迅速に供給され、集中力などの精神的なものと身体の能力を引き上げます。いわゆる「火事場の馬鹿力」とは、このアドレナリンがすごくでている状態のことです。

しかし、この闘争心又はアドレナリンというものは、仏教で、人間をダメにする三毒のひとつ「怒り」でもでてくるんです。つまり、そのアドレナリンは副作用がありまして、それが持続すると心血管系への負担やストレス反応の持続が引き起こされます。なので、著しく心身にダメ―ジを与えます。また、周囲にも悪い気を与えてしまい、周囲の心身や運命にも悪い影響があります。ネガティブな人の周囲に人が集まらないというのはそういう理由です。

では、どうすればいいのか?これは、もう人生の秘訣だと思うんですが、とらわれないということなんです。そんなことできるかよと言われそうですが、もう一つコツがあります。それは、自分を空にするということです。事業において、自分の欲でしてしまうと、満たされない時に怒りがでます。

ですが、自分のためでなく、社員のため、顧客のため、世の中のためとする、そのことで闘争心を使う、これはあたかも母親が子供を守るときに使う闘争心です。母親の闘争心がそうであるように、それは危機が去れば、おさまります。

なので、闘争心を使うのは、瞬間で、すぐに、平常に戻すということです。座禅、マインドフルネスが効果があるというのは、ホルモンを調整する働きをするからです。だから、闘争心は、むやみに使うべきではないです。ここというときに残し、使ったときもすぐに平常心に戻すように自分をコントロールする。それは、あたかも、「怒り」の感情を手放すということです。

また、人のための闘争心や怠惰や不正を振り払う勇気は引きずらないでいると爽快感にもつながります。これも、訓練だと思います。