PRESIDENT BLOG

2024.10.07 経営のこと

興味を持とう!

半期の人事考課、社長面接が終わりました。その中で、よく社員の方にアドバイスするのが、「お客様や、社員の仲間に興味を持とう!」ということです。これは日々の業務でもよく言っています。このことは、仕事だけでなく、人生においてすごく大事なことです。

これがなぜ大事かということを、心、意識、集中、脳など、体系的にお話ししたいと思います。スコトーマという心理学の用語があります。これは心理的盲点のことで、個人が情報を無意識にフィルタリングすることで、一部の情報が認識されなくなる状態を指します。

人間の脳は、大量の情報を処理しなければなりません。したがって、効率的に働く必要があります。その結果、特定の情報だけが意識に上がり、ほかの情報を削っています。人間ってすごいですよね。

例えば、朝通勤しているときに、すれ違った人の顔をどれだけ覚えているか?多分、ほぼ覚えていないと思います。しかし、その通勤途中で、ナイフで暴れている人がいたとします。どうですが?その人の顔などを覚えているかもしれないですよね。

人間というのは、危機的状況というのが記憶が一番残ります。これは、自己の防衛本能があるからです。だから適切な恐怖心を持つのはいいですが、それを過度に繰り返すと、心身を傷めるようになり、その危機も現実化していくのです。心の中で繰り返すからですね。だからこそ、取り越し苦労は絶対ダメというのは、そういうことです。

哲学的にいうと、我々の心は、私たちそのものではありません。広範なもので、道具のようなものだと思ってください。そして、私たちが五感(又は六感もあるかもですが・・)からえる情報で、心の中に在る、心意が発動します。

いつも言うように、意識には、顕在意識と潜在意識があります。上のように、すれ違った人の情報をファクタリングはしていますが潜在意識では顕在意識よりも広範に自分の意識の中にはいっています。

ただ、心意とダイレクトに結びついてなくて、潜在的に在るという状態ですがこれがまったく影響を与えないわけでなく、常に顕在意識にも影響を与えています。わかっているけど、やめられないというのは、そういうことです。

もう一つ例をだしますね。世の中に社長という職の人はたくさんいますね。どのような社長もお話しすると、人格として、社長としてどうか?ということはありますが、少なくとも、社員の人よりは、優秀であり、モチベーションも高いですよね。例外はあるかもしれませんが・・

では、これ、元々の能力ですか?私は、絶対違うと思います。社長になることで、責任ができ、社員やお客様への関心ができるんです。否が応でも。つまり、社長になることで、興味が変化し、それによって、必要な情報を取得するときに、その興味に応じて情報をえているんです。だから、その情報や情報への加工処理を積み重ねることで、社員よりは成長していきます。よく言われる立場が人を育てるというのはそういうことかなと思います。

すべての社長は、それを感覚として知っているので、社員に経営者意識を持つようにしてほしいと思っています。それは、言い換えれば、お客様や社員に興味を持つということなんです。もしくは、会社を戦略的に成長させるために世の中のことを意識するというようなことですね。

ただ、これはリアルにその立場とそうでないとでは、やはり変わってきます。もちろん、経営としての責任は、トップが持つべきなので、それを人事などで、社員に持たしてはいけませんが、(プラスはいいですが、マイナスはダメという意味です)要は、責任は負わせないながら、あたかも同じような意識をもってもらうということですね。

だから、そのためには、情報も知らせないといけないということで当社では、ガラス張りにして数字をオープンにしていますし、社員のための経営をすることで、自分達があげた成果が自分達に還ってくるということも理解していただくようにしています。経営者意識を持ってほしいなら、体制もそうでないとおかしいじゃないですか?でも、ほとんどの会社がそうなっていないというのが問題なんですが・・

少し話がずれました。最初に戻りますが、なぜ?興味を持った方がいいかというと、興味が成長のエンジンだからです。お客様の売上をなんとかしたい。社員の仲間の給与を上げたい。それが、その人の興味を変え、それに必要な情報を獲得させ、それをするための解を得るようになります。

そういうことに興味がない方は、結局何に興味をもっているかというと、「自分」ですね。自分に興味を持つということは悪いことではないですが、それが他者に、興味を持たないということは、結果、自分のことに関連する情報しかえないので、周囲がみえてなく、失敗を生み、不幸になっていきます。

だから、結局、まずは、身近な、社員の仲間やお客様に興味を持つことで、自分の執着を離れ視野が拡がるので、結果的に自分の幸せにもつながっていくということを意識して、実際に体験いただくことで信念化いただけると思っています。

お客様や社員の仲間、家族という身近な人の方が興味が持ちやすいですからね。世の中のためというよりも・・でも、その世の中のためというのも、社員やお客様という自分以外の他者の延長にあると思っています。