PRESIDENT BLOG

2024.07.22 その他

自分の投影

古語で、「燕雀安くんぞ鴻鵠の志を知らんや」という言葉があります。この意味は、小人物には大人物の考えや志がわからないという意味です。

例えば、私の尊敬する稲盛さんでも、私自身は直接はお話しさせていただいたりうということはなかったですが、直接知っているという人が、ネガティブなことを言っている方もいます。

そして、それをまた、知らない人が真に受けて、ネガティブなことを言う、これが、この古語にあたると思うのですが、小人物と切り捨てるのもどうかなと思います。小人物でも、例えば、子供でも、素直であれば、そういう斜めからものを見るということはないはずなので・・

それで、これを心理学的に深めますと、自分を投影しているということなんじゃないかなと思います。心理学における投影とは、自己の、とある衝動や資質を認めたくないとき(否認)、自分自身を守るために、他の人間にその悪い面を押し付けてしまう(帰属させる)ような心の働きを言うらしいです。

つまり、自分に合わせて他人をみて、自分に合わせて世の中を見てしまう。そういう意味では、この世界はすべて、自分の意識の投影なんだろうと思います。

私が、「世の中は、全部自分が創りだしている、だから、心を積極に保とう」というのも、それがためなんです。そして、結局は、昔から宗教でも言われているように、自分を外す、つまり、自分という執着からの解脱がいるんだと思います。

素直とか、謙虚とか、反省とか、又は前回も話した正しい判断も、結局、そこに尽きるのかなと最近は
思っています。