PRESIDENT BLOG

2022.06.20 経営のこと

細かい決めたことを守る

最近、思うんですよね。仕事ができる人でも、会社のルールを守れないとか、忘れ物が多いとか、報連相ができていないという人は、漠然とした不安を感じますよね。その人がトップでなければいいのですが、トップになると怖い気がします。凄い変革力をもっている、能力もあるという人でもです。いや、むしろ、それがあればあるほど、怖いですね。

私、これの正体がわかったんですよね。それは、こういう細かい決めたことを守れない人は、前回のブログでもいいましたが、経営というのは、世間に信を積み上げていく作業じゃないですか。それは、本当に細かい人との約束や人でなくても、言ったこととやっていることが矛盾しないかというのを細心に検証しないといけないんですね。それを事業という損得勘定の世界が入りながらだと、なんとかして儲けようとするわけですから、知らず知らず道理を無視してしまうという
ことがあるのかなと思います。

つまり、この細かい決めたことを守れない人は、道理に気が付かず損得に判断をゆだねることが多いです。これは悪気がないんだろうと思います。言葉を選ばずに言うと、考えが浅いということなんでしょうね。瞬間的に損得にいってしまい、自分ではそれを何もおかしいことだとは気づいていない。

これでは、ついていく方は、怖いです。だって、道理や何が正しいかを大事にして、気にしているものでも、「あちゃー間違った」というのを後で気づくことがあると思うんですよね。トップの判断というのは本当に怖いと思います。会社全体の判断基準をつくっていわけですから。私は、「損か得かという判断基準は最悪の判断基準だ」というのですがそれは、これが危険だからです。毒まんじゅうなんですね。しかも、トップになると損得で動くことは誰からも咎められない。逆に道理を通す方が攻められたりします。

確か、イエローハットの会長だったと記憶していますが、掃除などをすることで、そのような経営者としての判断の感受性を育てるというのを聞いたことがあります。確かにそうですね。本当に一流の経営者は皆そういう細かい決まりを大事にすると聞きますもんね。私も、それを聞いてから、会社の玄関のごみをよく拾うのですが、これは意識しているから気づくのだと思います。拾わない人も悪気があるということでなく、本当に気づいてないんです。細かいことに気づくことを訓練するのに掃除は最適なんですよ。そうして、細かいことに気づくように意識をもっていっているのです。

そもそもできる人というのは、損得勘定に敏感なわけですから、ほっておくと、間違いなくそうなるわけですから。よっぽど、自制心を持たないといけないと思います。この自制心を育てる第一歩が細かい約束を守る、きっちりするということなんですよ。

私も、若い時よりは経営トップになって細かいルールを守れるようになっているので、これも訓練で変われると思いますよ。効率的にするために、ちゃんとしないといけないというだけでなく、正しい判断をするために必要なんですね。そういう意味では有意注意と同じなのかなと思います。