PRESIDENT BLOG

2021.04.26 経営のこと

決断の集積

人間というのは、1日に35,000回、なにがしかの決断をしているというのを聞いたことがあります。確かにそうですね。人と話していて、どういう言葉を返すか?また、買い物行っても何を買うかなど?常に物事を決めていると思います。その決断の集積がその人をつくってきていると思います。

会社においては、中にいる社員全員がその時々でした判断が集積され、その会社ができていると思いますが、その方針を決めているのも経営者ですし、経営者の一挙手一投足が組織に反映されるということを考えると、経営者の判断は会社にとって、もっとも大事といっても過言ではないと思います。

私も、経営トップになって、18年半になりました。その間、色々な決断をしてきていると思います。振り返ると、良い決断をしてきたというのもありますし、もちろん、良くなかった判断もあると思います。

社長になって最初の頃は、判断の基準もあいまいで、損得とか、好き嫌いとか、低いレベルで判断していたこともあったと思います。自分のふるまいも、ひどかったですね。幸いにも、苦労が磨き砂のように自分の判断力を磨いてくれ何が正しいかという基準を自分の中で確立することができました。

しかし、それが確立してからも、色々な誘惑や不安から判断ミスをしていたこともありますね。やはり、人間のレベルが低いと低い判断力になりますし人間のレベルを上げれば、そのレベルの判断になる
ので、結果的には自分を高めるしかないのかなと思います。

でも、仮にも18年続いて、会社も成長していますので、ある程度は、良い判断をしてきたのではないかと自負しております。

私も今年55歳です。まだまだ、若いですし、やり残していることはありますがやはり、経営者としての後継者の育成も、そろそろ意識しないといけないですね。

私は経営者の判断は、それ以外の人の判断とは違うと思います。最終判断、失敗すれば命賭け、社員や顧客に対する責任など背負っているものが違います。

だから、やはり、経営者は成功するかどうかは、その立場になり、やってみないとわからないというのがどこまでいってもあると思います。最後は、会社を潰されても仕方ない、そのような達観した考え
を持たない限り譲れないです。今まで、命を賭けてやってきたわけですから。

ですが、事業の中で、正しい判断をできるかを見極めることはある程度は可能かもしれません。その人たちに決断の機会を与え、正しい判断をするかを見極めれば経営者になっても正しい判断をしてくれる可能性も高くなります。ただ、これ絶対でなく経営者という立場になることで人間は変容するので、そこが難しいところです

京都の会社で、ワタベウェディングというところが債務超過になり買収されたということをニュースで知りました。創業社長は、盛和塾でしたし、もう何年も前ですが講演も聞いて大変立派な方だと思いましたので、経営が悪いというのは聞いていましたが、少しショックでした。

後継の方の経営判断なのか?創業者の方が人格を変容し判断を間違われたのか、両方かはわかりませんが、経営というのは厳しいなあと思いました。

まずは、謙虚であること、そして、謙虚であり続けること。それが人格の変容を招かない第一歩だと思いますので、心掛けたいです。人間をダメにするのは、ほぼ、傲慢が関係していると思いますので。