PRESIDENT BLOG
私の経営者友達が、経営者仲間で食事をしていたときに、私の考えを最善観だといっていただき、『最善観を失ったときは、リーダーを辞める時だ』といってられたのですが、私も全く同感です。
最善観とは何か?
これは、森信三さんという方が『修身教授録』という著書の中で述べておられるのですが、「自分の身の上に起こる事柄は、そのすべてが、自分にとって絶対必然であると共に、また、最善なはずだ」という考え方です。
人生で起こる全ての出来事は、プラスのことがあれば、裏に必ずマイナスの要素があり、マイナスのことがあれば、裏に必ずプラスの要素が含まれています。
したがって、不幸な出来事が起きた時には、裏に含まれている人生の深い教訓を学ぶことができます。
そして、順調な日々を送っている場合は、他人の情や苦しみを思い、調子に乗らないように努めます。
しかし、これは言うのは簡単ですが、実行するのは難しいものですね。私も振り返ってみると、数々の修羅場がありました。また、成功し有頂天とまではいきませんが、謙虚ではなかったときもあると思いますね。
しかし、私がこの最善観という言葉を知ったのは、そこまで昔ではないのですが、実体験から、こういう考えを持った方がいいというのを自然と身に着けてきたんだと思います。
そして、経営する上において必要な考え方なんだと思っていたところに森信三先生の本を読んで、我が意を得たという感じでしたし、その友達のいうことに、この人も長い経営者人生の中でそういう考えを自分の中で咀嚼してきたのかなと想像しました。
これは、宗教的にみると、神様が良いことも悪いことも試練を与えているともいえます。キリストは『神様はその人に越えれない試練を与えない』と言ってますし、稲盛さんはよく『成功も試練だ』と言っていました。
それは良くも悪くも、その試練で、その人がどういう態度をとるかというのを神様は見ているともいえるのではないか?また、その試練も、自分が種を蒔いたものではないかと思います。
こういう最善観を持てる人は、人生を歩いていくにおいて最高のものを持っていると思いますね。また、その友達のいうように、そのような考えを持つリーダーこそ集団を率いていくべきだと思います。