PRESIDENT BLOG
私が好きなマザーテレサの言葉があります。それは、「God doesn’t require us to succeed; he only requires that you try.」直訳すると、「神様は私たちに成功してほしいなんて思っていません。 ただ、挑戦することを望んでいるだけよ」というものです。
これを挑戦しないと成功はないという意味に解釈される方もいるみたいですね。でも、私は、単純に挑戦そのものが善なんだというふうにとらえたいです。
この宇宙は、ビックバンセオリーによると138億年前に素粒子同士がぶつかり、分裂、融合を繰り返し、この偉大な宇宙をつくり、今だに膨張していると聞きました。その宇宙の流れを鳥瞰してみると、進化と調和の流れがあることに気づきます。
ブッタは、諸行無常として、この世の中は、変化しないものはないと言ってられましたが、その変化の流れは、進化の流れだと思っています。松下幸之助さんも、同様のことをおいっしゃっていて、それを生成発展とおっしゃってられます。そして、松下さんは、「人間の死も進化だ」とおっしゃっいました。確かにそうだなと思いました。人間が死ななかったら、人間だけではないですね、生物に死がなかったら、この世の中は生成発展していないですね。それは、宇宙の意志と言えるかもしれません。
中村天風さんは、宇宙の意志、流れに同調すれば幸せになり、反発すると不幸になると言ってられます。そして、わかりやすい例として、「草食動物が肉食動物の真似をしたら死んでしまうように、人間にも歩むべき道がある」とおっしゃってられます。
事業や哲学で歴史に残るような偉大な業績を残された方は人生の真理をつかんだ人が多い思います。そして、それは共通の考えがあると思いますね。だから、このマザーテレサの言葉も、私は、この変化自体を神の意志だといういうことをおっしゃっているんだと受け取りました。つまり、変化していること自体が変化した結果でなく、幸せなんだと思います。
であれば、イノベーションも、私は、それ自体が善だと思っています。良いイノベーションと悪いイノベーションがあるのでなく、イノベーション自体が善だということですね。もちろん、物事には必ず二面性があるというのは理解した上でです。例えば、インターネットにも良い面と悪い面があると同じです。でも、その変化も、調和され、そこから、また、新たに変化していくことを想うと、今の時点での善悪にとらわれるのでなく変化そのものはプラスにとらえるべきだと私は思います。