PRESIDENT BLOG

2024.01.29 シュンビンのこと

心の整理

中村天風さんの受け売りですが、心は5つに分類できます。「物質心」「植物心」「本能心」「理性心」「霊性心」です。そして、ここからは、私の個人的な見解なのですが、物質心と植物心は、直接的な目覚めた意識の支配を受けていません。

なので、皆が想起する一般的な心とは違います。私は、流れのように考えたらわかりやすいのかなと思っています。例えば、生まれた時、どんどん細胞分裂していきますが、誰に命令されたわけでなく、胃や腸、心臓などができていくわけじゃないですか?人間の意識に関係なく、物質が形成されている、これが物質心かなと。

植物心は、その物質はそれ自体では動きません。それを動かしているのは神経系統ですよね。これが植物心かなと思います。

しかし、そのどちらも、目覚めた意識に間接的に影響を受けます。人間の健康の不如意というのは、ほとんど、この神経系統に与える影響かなと思っています。だって、物質心も植物心も基本的には、人間を生かそうと常に作り替えられているので。

次に本能心です。本能心も、基本的には、生命を守る為に与えられたものだと思います。食欲、睡眠欲、性欲など。ただ、これの扱いが、人間の苦しみにもなっていきます。本能心は、思った通りにならないことにより、苦しみが起こるようですね。

次に理性心。これは人間だけに与えられた心で、推理推論する心です。心を未来や過去におけるのも、この理性心があるからで人間の進化にかかせないと思います。ただ、この理性心は、本能心に対する制御がありません。常に本能心に負けます。なので、理性ではわかっているが、できないということで、理性心が発達してくると、余計苦しみが深くなるということもあります。

次に霊性心ですが、これは、良心と呼ばれるもので、人間の本質で、真善美を表現しようという心です。意志の力もこの霊性心からでているものですし、宇宙とつながっていて潜在意識の中に人間の潜勢力があり、無限の力を人間の生命に与えてくれます。なので、いかに、霊性心を渙発するか?ということが大事になってきます。

それで、ここです。こうなると、本能心を抑えようとします。これはこれでいいのですが、前に書いたように、本能心も役割があるのですから、過度の抑制はよくありません。

私も、ここで、すごく悩みました。それで、私なりに考えたのは本能心の分解です。この本能心の分解にマズローの5段階欲求説を使います。マズローの5段階欲求説は、人間の欲求を「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」の5つの階層に分かれているという理論です。
これらの階層はピラミッド状になっており、低い階層の欲求が満たされることによって次の段階の欲求を求めるようになります。

生理的欲求は、食事や睡眠などの生命維持の欲求、安全の欲求は、身の危険から脱したいという欲求、社会的欲求とは、集団に所属したいという欲求、承認欲求は他者から認められたいという
欲求、自己実現欲求とは、自分がも満足できる自分でありたいという欲求です。

これでも、すべて本能心ですよね。でも、上の段階にいくほど高級である。そして、この説がいいのは、下の欲求が満たされてないと上の階級にいけないということです。でも、人間の欲求は際限がないですから、そこで、足るを知るというこうとが有効になります。例えば、私は、社会的な欲求は、常に経営者という孤独な立場に置かれたので、多分、低いレベルでも満足できるようになっているんですね。

あと、実は、このようにわかりやすく、分解したんですが、実は分かれてないという理解も必要かなと思っています。例えば、医学的にいうと、内科とか外科とか循環器系とか消化器系とかいうじゃないですか?でも、本当は一つの命で、それぞれが影響していますよね。

だから、霊性心でも、本当にそれだけでできることって悟りを開いたブッタみたいな人でないと中々できずに本能心がまじるんですよ。でも、その本能心の中でも、高級な本能心なら、ある程度まじってもいいのではと今では思っています。

例えば、私、事業欲が強い方ですが、その中には、人と一緒は嫌で、世の中に何かを表現したいという本能心がはいっているんですよね。でも、これが失敗する原因でもあると同時に、私を動かす原動力になっているのも事実です。

もちろん、できるだけ、霊性心になれるように、または本能心の中でも高級な本能心のウェイトが高くなるようにする努力はいると思いますが、それは急にはできなくて人生という修羅場の中で自己陶冶していくということだと思っています。