PRESIDENT BLOG

2021.06.07 経営のこと

実績のある人に聞け

稲盛さんがよく『コンサルタントの意見なんか聞いても仕方ない。聞くなら実績のある人に聞かないといけない』とおっしゃっていました。

私、スポーツをやっていたのでよくわかります。例えば、プロ野球経験がない人が野球解説者をしていたらどうですか?『お前に何がわかるんだ』となるじゃないですか?それが、経営になると、経営をしたこともない人に意見を聞いてしまう。不思議なものだと思います。

先日、このことを再認識されたことがありました。お客様に朝講演があるので、ZOOMで参加しませんか?と誘われました。聞くと、ナベルの南部社長の講演ということでした。南部社長は、16歳で起業し、卵の充填機というニッチな市場で世界でNO2の会社にまでされた方です。現在は、73歳ですね。
事業規模は、年商80億。世界71か国と取引があるとのことです。短い期間成功するというのはそう難しくないですが、長期にわたって発展するというのは、まさしく実績がある人といっていいと思います。

私、南部社長のお話は2回ほど聞いたことがありましたが、良い話は何回聞いてもいいので、参加させていただきました。でも、今回は、今のコロナ禍という中で大変タイムリーな話を聞けたと思います。

このコロナ禍からの1年で、多くの日本人が自信を失ったんじゃないでしょうか?日本はダメになってきているんじゃないか?と。私もそのひとりです。

そして、アフターコロナにおける新しい働き方においても、日本のホワイトカラーの生産性が悪く、遅れていて、他国を見習うべきだと。

それに対して、南部社長は、『真に受けたらダメですよ、世界でビジネスをしていると、日本は評価が高い。日本人が今までしてきたように“いいところ取り”がいいんです』とおっしゃいました。

私は、これを聞いて、ハッとしました。やはり、日本の良さというものを大事にしながら、取り入れるべきは取り入れるでいいんだなとすっとはいってきたからです。

日本が今後衰退しないということでなく、それはするかもしれないが日本のすべてが悪いわけではない思ったんです。

これ、多分、同じことでも違う人がいうと違うように受け取られるかもしれないと思います。そういう意味では、何を言うか?よりも、誰が言うか?の方が大事かもしれないなと思います。