PRESIDENT BLOG
本当に賢い人は、一見すると愚かな人に見えるということわざがあります。私も、「頭が良すぎる人は経営者に向かない」とよく言っていますが、このことわざはこれとも通じていると思います。
私は、この頭が良すぎる人と本当に賢い人は、別だということでして、頭が良すぎる人というのは、自分の損得に敏感過ぎる人というような意味です。
でも、これは、いつも言うように、自分の損得に敏感というのは人間なら誰でもそうなんですね。これをそうでないようにするにはどうするか?そこをあえて、自分の意志で鈍感にしておくということです。
そんなことできるのか?ということなんですが、それができないと経営者とかリーダーは難しいと思います。だから性格ではなくてこれも訓練なんですね。
大賢は愚なるが如しというのは、自分の知識をひけらかすことがないので、一見すると愚に見えるということがあるようですが、これも、自分の意志で自己顕示欲をコントロールして、抑えるということです。
愚直という言葉もありますね。これも、実直に一本気に取り組むということですが、愚直にするには、自分の損得、欲、恐怖観念などを抑えないとできません。
また、リーダーになると、他人に任せないといけないじゃないですか?責任は自分としながらも。それをするには、鋭敏過ぎると、人の仕事が気になって仕方ないですね。自分ならもっとうまくすると思うわけですから。それもクリアするためには鈍感にしておく必要があります。これは、意識的に。
言葉も、行いも、もっというと想いも、感情でなく、意志がコントロールする。だから、感情や好き嫌いでやっているリーダーというのは最悪だと思っています。組織のために自分をコントロールできてこそ、リーダーだと思います。