PRESIDENT BLOG

2019.07.15 経営のこと

別府、湯布院の法則

九州に有名な温泉地、別府と湯布院があるのをご存知でしょうか?

私がつくった経営の原則で、この【別府、湯布院の原則】というのがあります。

別府は、言わずと知れた温泉地で、昔から集客力を誇っていました。

高度成長期と共に、別府は団体旅行で来られるようになり、施設もそれに合わせて大型化していきました。

湯布院は、裏別府と呼ばれ、別府と山をはさんで裏側という意味があり、同じ温泉の質だと思うのですが、別府のように栄えてはいませんでした。

仕方なしといったら失礼ですが、湯布院の方は個人客にターゲットを変えていきました。

ところが、時代が変わり、団体客から個人客に観光がシフトしてくると、いつのまにか湯布院がブランド化されるようになってきたということがあります。

実は、私これは、どのような業界でも起こりえることだと思っていて分かり易いように温泉地で説明しているということがあります。

ここから導かれる教訓は、二つです。

一つは、イノベーションは、既存のビジネスで利益を享受しているところからは生まれないということです。

もう一つは、最初は小さいと思っていたことが、いつのまにか、既存のものを凌駕するということです。

ビジネスの教訓に言いかえると、前者は、今ない事をマイナスに考えるよりもプラスに考えた方が良いということ。

私もそうでした。社長になったとき、自社に強みがなかったですが、それが自由にビジネスを展開することにもなりました。

後者は、今、規模があるところではなく、伸びている又は潜在的に伸びるであろうところに行けということです。

これも私の17年間の経営としての経験で今規模があっても伸びていない市場には投資が行われません。

また、新しいから、既存の先でなく、新しい協力先が探されるということでチャンスでもあります。

自分の身近なところで、別府・湯布院の原則がないかを探してみてください。