PRESIDENT BLOG

2022.09.05 その他

何が正しいかで判断する

今週は、このニュースに触れないわけにはいけません。私が私淑し、このブログにも何回もでてくる稲盛和夫さんがお亡くなりになりました享年90歳でした。いつかは、この日がくるとはわかっていましたが、そうなってみると感謝と喪失感が入り混じったなんともいえない複雑な気持ちです。

人間は誰かに影響を受けるものだと思います。どのような天才もそうかもしれません。例えば、スティーブジョブスもソニーの盛田さんや禅僧に影響を受けたと聞いています。

自分は、そういう人がいないという人は、本当に一生懸命に生きているかを考えた方がいいかもしれません。知らず知らずに意識せず影響を受けた人がとんでもない偽物で、自分の人格に影響を受けていることさえ、わからない。それパターンだと思うからです。本物に出会い、それに自分の意志で影響を受ける、これが人生において、すごく大きいと思っています。

私も、稲盛和夫という方は20代の頃から著書で知っていました。でも、本当に傾斜しはじめたのは、40代にはいってからでした。私が、稲盛さんを受け入れれるような器にようやく成長できたのがその歳だったということだと思います。

41歳から42歳は、本当に稲盛さんのことを勉強しました。それは、人間がなぜ生きているのか?というような究極の問いに向き合った1年でした。そして、それが自分の中でつかむことができた。それと同時に、自分の器を受け入れる過程でもありました。稲盛さんの偉大さを知り、それと同じようなことをする、例えば、フィロソフィ、アメーバ経営、人事考課システムも導入しましたが、やはり、同じようにはなれない。家族にも、社員にも、稲盛さんほどの厳しさを強いることができない、それを無理してしようとすると、自分の器を越え、うまくいかない、そういうことも学びました。

正しいことをする。やさしい思いやりの心、正直であれ、嘘をつくな、約束を守れ、謙虚であれ。そういうプリミティブな哲学を稲盛さんはいつもおっしゃっていました。朝礼でも話したんですが、私どもも、新卒を採用するようになっているのですが、今、「サイレントお祈り」というのがあるんですね。それは、面接で、不合格の連絡をしないということです。

しかも、調べたら、大企業ほどそういうことをしていると。理由は、どっちつかずの人をキープしたいということと、断る手間が省けるということでした。でも、会社側は、来週中に返事しますとかいっているわけですよね。それは、嘘じゃないですか。あまりにも不誠実というか・・そして、それは社員にもそういう不誠実なことをさせているんですよね。恐らく。社員にそんな卑屈なことをさせて、なんとも思わないんですかね

相手の立場じゃなく、自分の損得しか考えない。それを常識で皆がやっているからということでしているこれは、稲盛さんなら、絶対していないと思いますよ。「常識でなく、何が正しいかで判断せよ」と稲盛さんはおっしゃっていました。これからも、もし、稲盛さんならしているだろうか?それを判断基準にしていきたいと思います。