PRESIDENT BLOG
私は、3代目なのですが、実は、父から引き継いだ仕事は0になっています。
つまり、自分が始めた新しい仕事が100になって、元々あった事業が0になっているということなんですが、すぐにそうなったわけではありません。
段階的に、最初は一進一退を繰り返しながら事業をやめていきました。
今から11年前に、もうこれで売上が減ることはないということを思えた時がありましたが、そのときのほっとした気持ちは今でもおぼえています。
社長になって6年は、売上減に相当苦しみましたから。
さて、事業をやめていくにあたり、やめなくてもいいんじゃないかと、社員にもいわれたことがありましたが、やめるという決断をしてきました。
父から引き継いだ仕事だけではなく、自分がしたこと、例えば一番代表的なのはびんですが売れなくなったものは割るということも定期的にしています。
そして、私の17年の社長の経験で、事業や商品は、中途半端にするならやめた方が良いということが信念となっています。
もちろん、すぐあきらめるということではなく、顧客や弊社の将来に必要であることは成功するまで諦めないですが、事業をしていると会社が変化してきて、その時は必要だったものがそうでなくなるときがあるのです。
そして、これをやめないと会社にしろ、個人にしろ、不思議なことですが、新しいことはできにくいのです。
ドラッガーが『もし、あなたが一からするとして、その事業をしないなら、どうやってやめるかを考えるべきだ』と言っています。
これは、私はすごく良い言葉だと思いますし、捨てるのは嫌なことなんですが、計画的にしないと会社としては停滞するという経験は身にしてて覚えました。