PRESIDENT BLOG
前回、シュンビンが、お客様の売上を上げるという中で、ブランディングに行きついたというお話をしました。
基本的には、デザイン思考も同じです。ただ、違うのはブランディングがお客様との関係の中の創意工夫から生まれたものであるのに対して、デザイン思考は私たちの経験から生まれたという違いはあるかもしれません。
どういうことかを説明します。ブランディングで検討会をし、そこからクリエイティブに展開するというビジネスの型ができました。ブランディングは、弊社のお客様として多い業種、お酒、食品、化粧品、健康食品などの業種には非常に合います。しかし、業種が違うと、ブランディングよりも新規事業の新規性などの方が重要性があるというお客様があります。
実際、元々、お客様の企画部を代行したいというのも、私が社長になって今のシュンビンのような会社がないかと探していたのが、キッカケです。そのときのシュンビンも、ブランディングよりは新規事業開拓ということが大事であったと思います。しかも、ちょっとやそっとの変革では効かないぐらいの状況でした。なにせ、びんの洗浄をしていた会社です。
前回もお話ししたように、自分たちのデザインしたびんを販売するようになったのですが、そのことだけでも、日本に本当に少ない業種です。恐らく3社ほどでしょうかね・・
ですが、その後、それにパーケージデザイン、ラベルなどをデザインしてトータルで提案するようになったのですが、実は、このようにトータルでしている会社は日本中でシュンビンだけです。結構単純なことのようですが、できないという理由も私はわかっています。恐らく今後もできないでしょうね。
それだけでも十分差別化されているのに、中小企業の企画部を代行する会社とし、ブランディングやデザイン思考をしてそこからクリエイティブに展開するというビジネスモデルをつくりました。
私は、企業の目的は、イノベーションを起こすことだと思います。それは、大きい小さいでないと思います。イノベーションをすることで新しい価値を提供することが、企業がこの世に存在する意味だと思います。
特に、日本のような成熟した社会ではそれが重要です。私たちも、振り返って、自分たちのやることが認められないで成果も上がらないときもありましたが、人と違うことをしようとして、ブルーオーシャンのビジネスを目指して、それを実現させたことは本当に良かったと思いますし、社員もやりがいを
持つようになってくれます。
しかし、中々、そうはいってもどうしていいかがわからないというのが私の経験からも知っています。そして、新規事業といっても、自分がやりやすいような市場にいくので、レッドオーシャンで価格競争に巻き込まれるというのが多くの企業だと思います。
また、本当に差別化された市場をつくっていこうとすると、ある程度は投資が必要です。私も、やみくもにしてしまい、数千万というお金を失敗してしまったという苦い経験があります。
ブルーオーシャンの新規事業をつくるためには、本当にそれが正しいのかをしっかり設計しておく必要があると思っております。
単純な新規事業でなく、ブルーオーシャンの会社をつくるために小さくともイノベーションを起こし、その会社の永続的な発展に貢献したいと思い、たまたまデザイン思考というイノベーションを起こす手法があることを知り、その手法が今まで我々がやっていたこととよく似ていて、親和性があると思ったのが、きっかけです。そして、それを勉強し、シュンビンがお客様に提供できる仕組を
開発しました。
長期的に売上がマイナストレンドにある苦しみというのは私も経験しています。それを打破するキッカケをつくるお手伝いをしたいと思っています。それがデザイン思考を事業化しようと思った理由です。