PRESIDENT BLOG
昔、ティール組織という本を紹介しました。ティール組織は個々の社員に意思決定権があり、社員の意思によって目的の実現を図ることができる組織形態をいい、階層的な役職による組織マネジメントや予算・売上の目標設定、定期的なミーティングの開催等、従来の組織では当たり前のように存在していた慣例や文化を撤廃することができます。
そして、組織には発展段階があるとしています。それは一番最初は強烈な個人の力、段々、官僚的組織、自主性を重視するというふうに変化し、それの究極がティール組織というわけです。
これを取り入れて、成功しているところもありますが、失敗に終わるところもほとんだということを聞いたことがあります。私は、当然そうだろうなと思いますよ。成功しているところも長続きするかは見てみないとわからないと思います。だって、時代の変化もありますが、その組織の発展段階とか成熟度もあると思うんですよね。
考え方のベクトルがそろっていないと、それは無茶苦茶になるのは見えています。だから、このティール組織はやり過ぎだと今の時点では、私は思っています。
ただ、組織の目的に対して構成員の自主性を重視するように、ずっと変化していっているという組織が進化しているというのは、私も同じ認識です。
なので、シュンビンでもそうならないといけないと思います。シュンビンフィロソフィに「大家族主義」というのがあります。これは、経営理念である「全社員の幸福」をベースに家族のような関係ということを示したものです。家族に対してのような自分を犠牲にしてでも、あるときには厳しく、あるときには優しく無償の愛、その延長線上に社員に対する愛もあります。
私の24年の経営人生をみても、それは、まぎれもなくあり、今でも自分の人生の中心にあると思っています。
でも、世の中も常に変化しています。この犠牲になるというところが強くでると、人を抑制すること
になり、人の能力開発、キャリアを阻害することにもなります。それは引いては、「全社員の物心両面の幸福」という面からもよくありません。
これからの時代は、中にいる社員が、自分で自分の能力を開発し会社の目的に対して、ある程度、個人としてもキャリア開発を自由に考えていける。そういう組織でないといけません。なので、シュンビンフィロソフィでいうと、「パートナーシップを重視する」ということですね。同志の関係です。
キャリア開発支援制度も、そういうこれからの組織を構築するための目的に資するものだと思っています。同時に、フィロソフィも全体を修正する時期にきているのかなと思います。経営者は、このように時代の流れや一貫性に敏感でないと思っています。