PRESIDENT BLOG

2025.04.07 経営のこと

属人化はカッコ悪い

私、よく「経営において属人化は敵だ」と言っています。私たちの業務の一部は、ブランディングのコンサル、デザインなど専門的業務もあり、属人化しやすいと思います。そういう意味では、シュンビンは、こういう業務をしている中では規模が大きいと思います。

大きくすると、属人化をやめないといけないので、どうしても、誰でもできるようにしようとします。そうすると、今度は差別化が難しくなります。だから、このような業態を選びながら、なおかつ、属人化を排除してきたということに、相当の苦労が必要でしたし、今でも、新しいことをするたびに、まずは、自分がして、社員でもできるようにスキーム化して、社員に成長してもらうという、相当、面倒くさいことをしています。いや、自分がスタートする時から、常に共有化するという前提でやっているかもしれません。

私たちの同業種というのは、規模が小さい会社が多いです。そういうところは、自分1人からスタートしているのですが、そこから脱皮するのが難しいのかなと見ています。それは、なぜか?というと、自分がプロデュースしたり、ディレクションしたり、クリエイティブしたりすることが好きなんじゃないでしょうか?人にも頼られますからね。

私も、もちろん、嫌いではないのですが、それよりも、経営者という立場の方が勝つんですね。だから、属人化できてないことが経営者としてカッコ悪い、恥ずかしいということが強いんです。いや、これは個人でしている方を批判しているわけではありません。個性だと思っています。私がなぜそうなったかというと、元々、そういうコンサルやクリエイティブの専門家じゃなく、先に経営者だったからかもしれません。

話は違いますが、このような業態でなくても、属人化は起こります。どの業界でも。なりやすいかどうかだけで。私、経営者の会などに参加すると、休憩になったら、常に携帯で電話して、自分がいないと会社がまわらないというのをアピールしている経営者もいらっしゃいます。

でも、どうでしょうか?そういう経営者の会社、あまりいい会社でないような気がします。逆に、私が良い会社だなと思う社長さんは常に悠々とされています。私は、そっちの方がカッコよく見えます。

ソフトの共有化というのは難しいのですが、だからこそ、それができたときには差別化になるのかなと思っています。だから、よく経営者の友達とかにも今チャレンジしていることを聞かれて、私がこういうことをしていると答えると、「それは津村さんしかできなんじゃないの?」と言われるのですが、「いや、絶対、社員ができるようにします。もし、万一今いる社員が無理でも、それができる社員を採用してでも会社としてできるようにします」と答えています。

それは、会社のためということもありますが、それ以前に属人化がカッコ悪いという意識が根底にあるからかなと思っています。自分でする方がカッコいいと思うか思わないかというのは結構大きいのかなと思います。